ぬか床の日々の管理と手入れ方法(冷蔵庫保管が前提です)

ぬか床の日々の管理と手入れ

水抜き

野菜をつけるたびに野菜から水分がでてきて(代わりにぬか床のなかの、乳酸菌などを含んだ水分を吸収して、漬かった状態になるのです)、ぬか床が次第に柔らかくなってきます。この状態を防ぐために水抜きを行います。また水分が多くなってくるとかき混ぜても全体に空気が周りずらくなり、ぬか床の中の微生物のバランスが悪くなってきます。=おいしくなくなる

漬けるごとの水抜き

冷蔵庫から出してすぐの時が上澄みだけをきれいに掬い取ることができます。その都度
とり除いてください。左の写真は結構たまってます。(水抜きの後、足しぬかしました)

まず第一に行うべきなのが毎回野菜をつけて取り出す前、ぬか床の表面に水たまりができていたらこれを捨ててやることです。ぬか床がしっかりと育っていればこの水は遠慮なくすててください。
(そのままに放置しているとその水たまりの周辺からカビなどが発生しやすくなります。)
 なので、ぬか床から野菜を取り出す前に表面に水たまりができている場合はその水をスプーンなどですくって捨ててください。ペーパータオルなどを使って吸い取ってもいいです。

くぼみを作る方法

左の写真のようにコップなどでくぼみをつくります

30分程でまた水たまりができました

清潔なコップなどでぬか床の真ん中にくぼみをつくり、少し時間をおいて、水がたまるのをまちます。
たまった水はスプーンやペーパータオルなどで吸い取ります。
(スプーンより、ペーパータオルの方が水分だけを捨てることができます)

後述しますが干しシイタケをつけて、水分をとる方法もあります。結構水分をすい取ってくれる上においしいので一石二鳥の方法です。これだけですべてとりきることは無理ですが、、、

水取器をつかう方法

今はホーロー容器(ぬか漬け美人、野田琺瑯製)に付属していた水取器を愛用しています。野菜をつけた時にそのまま埋め込んでおけば、次のぬか漬けを取り出すときまでに水がたまっています。今は水取器のおかげで、ぬか床が柔らかくなりすぎることがありません。足しぬかもぬかが減ってきたときだけです。(2~3週間に一回のペース)

市販の水取器を使う方法もあります。穴の開いたコップのようなものでぬか床に埋め込んでおくと中に水が溜まってきます。ぬか漬け専用の容器にセットでついてくるものもあるので、もっているかたはそちらを使ってください。

初めのころはうまみがいっぱい入っていそうなこの水をすてるのはもったいないとおもっていたのですてずにぬか床に混ぜ込んでいたら、あっとゆうまにぬか床全体がゆるくなり、塩分もうすまっていきました。しかたなく固さを調節するために足しぬかをしたら、容器からあふれそうになり、(とゆうかあふれました)なくなくすてる羽目に、、、
捨てないと、足しぬかをしまくってぬか床がどんどんふえていくことになります

足しぬか(追いぬか)

どんな時に足しぬかをするの?

ぬか床から野菜を取り出すたびによくぬかをしごきおとしますが、どうしても落としきれない分があります。この部分が積み重なってぬか床が自然に減少してきます。

また、野菜をつけるたびに野菜から水分がでてきて、柔らかくなりすぎるのを防ぐために水抜きをしますが、この水抜きではどうしても追いつかなくって、ぬか床が柔らかくなってきます。
このように水分を多く含んだ柔らかい状態だと、傷みやすくカビなどもはえやすくなり、味も酸っぱくなりやすくなってきます。そんな時は足しぬか(追いぬかともいう)をします。

足しぬかの方法

みずとりだけではとりきれなく、ゆるくなってきたので足しぬかをします。

粗塩をまぜた入りぬかを足したところです
これをよくかき混ぜます

もう少し混ぜてもよさそうですが、また次回足しぬかすることに
しました。上の写真よりもぬか床の表面の水分がなくなったことが
お分かりいただけますでしょうか

粗塩をまぜた入りぬか(ぬかに対して7%の粗塩)を少しづつ混ぜていきます。柔らかさの具合によって混ぜる量は変わります。
味噌の固さ(耳たぶくらいの固さ)を目指してください。
ただし、一回に混ぜる量は元のぬかの10分の1以下ぐらいに抑えること。あまり、大量にまぜてしまうと環境が急に変わって、乳酸菌の活動が鈍くなってしまいます。

もし、カビなどがはえたり、ゴミが入ったりして急に減ってしまい大量に足しぬかをするときは
残っている野菜を全て取り出したうえで、足しぬかをしてください。
10分の1以上混ぜるときは数日にわけて、ぬか床の状態をみながら足しぬかをすることをお勧めします
場合によっては、初めにぬか床を仕込んだときのように、捨て漬けをする必要もあるかもしれません。

ぬか漬け親父
ぬか漬け親父

ぬか漬け親父は塩とぬかをあらかじめ混ぜることもせず直にぬか床に足していきます。ただし、20分の1ぐらいのぬかの量までしか一回にいれません。そしてよくかき混ぜます。塩分が薄まるほうが早いので、塩は週に一回、ぬかは2週に一回ぐらいの頻度で足しています、、、

こまめな、管理がベスト

急に大量の足しぬかをするより、こまめに足しぬかをするほうが、結果的に手間が省けます。
少量のぬかと塩であれば、料理のあじつけと同様の感覚で、足しぬかすることができます。

  • ぬか床が少し減ってきたとかんじたとき
  • ぬか漬けを食べて塩味が薄くなってきたと感じた
  • ぬか床が少し柔らかくなってきた(水抜きしても、まだやわらかい)

などの変化を感じてきたら、こまめに行います。
一回の足しぬかで、理想の固さ(塩分)までもっていかなくても結構です。

ぬか漬け親父
ぬか漬け親父

一回の足しぬかで決めようとすると失敗しかねません。

初めのうちは、特に2,3回にわけて行うことをお勧めします

定期的に干しシイタケをぬか漬けにするのも〇

干しシイタケを水で戻さずそのままつけると、水分を結構吸い取ってくれるので、重宝しています。
味もおいしく、ぬか床にうまみを加えてくれるので、常備しておいて、水分が多くなってきたときに、つけると便利です。足しぬかをする頻度を少し減らせます。

水で戻さずそのままつけてください。汚れが気になるときはふきんなどでふき取ってください。汚れがひどければ軽く水洗いでもOKです。
高級品の冬菇(どんこ)でなくてもかまいません。
生のシイタケをつけてもおいしですが、水分はすいとってはくれません。

カビがはえたとき

作成中

酸っぱくなってきたとかんじたら、

塩をいれる、粉からしを加える、卵の殻をいれる、などが主な対処方です。主にこの3種類の方法で、乳酸菌の発酵をおさえるようにして、酸味が強くなり過ぎないようにします。
お勧めは、まずは塩分を調整してから(ぬか床の塩分が低くなると乳酸菌が過剰に増えやすくなります)粉からしを加えることです。粉からしはぬか1Kgに対して、大さじ1~2杯を目安にして加えてください。共に、混ぜた後味見をするのを忘れずに、、、特に初めの頃は覚えるためにも毎回味見しましょう。なれたら、そんなにしなくても大丈夫、、、(したほうが、確実ですが、、、)
料理に使う予定のない人や味見の時も気にしないという方は卵の殻をいれましょう。(卵の殻のカルシウムが酸を中和します)それでも、塩や粉からしを入れて調整しますが、その頻度がへることでしょう。

将来的にアレンジ料理の為に、ぬか床をドレッシングの材料やソースの材料としても、使いたい方。もしくはぬか床の状態を確認するのにぬか床を直にたべるときに、殻が気になるというかた。
そのような方々は乾かした卵の殻を粉々に粉末状になるまで細かくするか、卵の殻を使わない方法をとる方が無難です。そのかわり、塩や、粉からしをその都度、適量を加える作業で、酸味を抑えることになります。
(卵の殻は薄皮をのぞいて、煮沸して雑菌をしてから、乾燥させて、そのあとで細かく砕いて、ぬか床全体にまわるようにします。大きいとぬか床を味見などするときに殻が食感の邪魔になるので、できるだけ細かくします。粉末状がベストです。面倒ならば、粉からしで対応するのがおすすめです。)

卵の殻の処理、、、

どうしても、卵の殻も入れたいという方はこちらを参考に、、、

大きな殻のままいれてもよさそうですが、それでは入れた周辺にしか効果が出ないようなので、粉末状にして全体にいきわたらせる必要があるそうです。

薄皮を除き煮沸してから乾燥させます、写真玉子を少し砕いたあとです。

煮沸して乾燥させた後、フードプロセッサーなどのマシンがある方は粉末状にするのも簡単かもしれませんが、無い方には結構面倒な作業です。ビニール袋などに入れて固い棒などでたたいたりして細かくした後、すり鉢でするのが一番かもしれません。

ビニール袋(薄い場合は2重がおすすめ)にいれて空気を抜いた状態でおしつぶしていきます。

これぐらいになるとぬか床に入った時に口当たりが気にならないレベルになっています。

1人暮らしですり鉢もマシンもない方も多いかと思います。そのときは最後はザルでこして細かいものだけ使いましょう

できるだけ、袋に入れた状態の時に細かくなるまで砕きましょう。固いものの台の上で固いもので押し潰す作業になります。

臭くなったときは

作成中

完全に駄目になった時はどうするの?

もう一度つくりなおすのをおすすめします。同様にしこんでから、知り合いなどにぬか漬けをしているひとがいればぬか床を少し分けてもらって、加えるのを おすすめします。
昔はよくあった光景らしいですが、、、いまはあまりみることのなくなった昭和の風景でもあります

その他うまみを加えるために入れるとよい食材干しシイタケ、煮干し、鰹節、昆布な、にんにく、しょうがなど(酸味を抑えるために卵の殻も)

このプラスαの食材をなににするかでそれぞれの家庭の味も変わってきます。
いろいろと変えて変化をたのしむのも一つの面白さです。

味を良くするためにうまみのもととなる食材を加えます

上述の干しシイタケはもちろん、煮干し、かつお節などいわゆる、出し汁の材料になるものがうまみをくわえてくれる食材になります。かつお節はペーパータオルなどでくるむととりだすときに苦労しません。だしパックなどを使うのも便利です。

定期的にとりだして、新しいものに入れ替えてください。(3か月に1回ほどのサイクルで交換しています。干しシイタケはもう少し、2か月に1回ぐらいかな?干しシイタケ、昆布などはつかったら、そのままぬか漬けとして食べれますので便利です。)

風味をよくするためには
みざんしょう、ゆずの皮、陳皮(みかんの皮)などが最適です。

酸味が強くなってきたときは前述のとおり、卵の殻を加えるか、塩や、粉からしをくわえることで対応します。(ぬか床の仕込み時点で捨て漬けなどをしてるときには乳酸菌を早く増やしたいので、からしも、卵の殻も邪魔な存在になります。その観点から考えても、ぬか床がそだって、十分に乳酸菌が増えて、増えすぎる状態になってから、はじめて加えるのがよいかと思います)

長期間作らないときは

長期にわたる留学や、旅行、出張などの場合は冷蔵庫の電源も落とすことでしょう。
その場合は常温で保存することになりますのでその方法を覚えておきましょう。

もし期間が短く冷蔵庫の電源を入れたままでOKならば、下記の要領で一週間いないならば、ほぼ、そのままの状態で保存可能です。

密閉袋にいれて冷凍保存が可能であれば、半年以上もちます。(友人、知人に預けられるようなケース)

冷蔵庫の保存の場合の注意点(一週間以内)

長期間ぬか床をかき混ぜることができない場合は以下の手順をふみましょう。

まずはなかにつかっている食材をすべてとりのぞきます。そのうえでぬか床の水分を少なめにして、塩分もしっかり入っている方がぬか床がいい状態を保ちやすいので、まずは水ぬき、足しぬかをしてこの状態にしましょう。

長期間留守にする場合冷蔵、冷凍、それぞれ方法がかわります。ちなみに1週間以内であればなかの食材をすべてとりのぞくだけで、OKです。1週間を超える場合は下記の手順へ

冷蔵庫保存、常温保存の共通の方法(一週間以上~半年)

この方法であれば常温も可能です。(冷暗所であれば)
半年、1年となると冷蔵庫をつけたまま(電気代も無駄だし、危険です)とゆうこともないと思うので、こちらの方法を覚えておきましょう。通常よりも、塩分強め、水分少な目のほうが、扱いやすくて保存しやすくなります。

食材をすべてとりだす

食材がのこっていると傷みやすくなります。表面はきれいに平らにならして、周りの汚れはとりのぞきましょう。(写真は食材をとりのぞいただけです)

全面に塩をしきつめる

表面を全面塩でおおいます。1cm以上になるように敷き詰めます。

塩で、表面を完全にふたをすることが必要です。この状態でふたをして冷暗所に保管します。

再度使い始める場合の注意点

表面の塩をきれいに厚めに取り除くきます。しばらく常温放置して捨て漬けなどをすると早くぬか漬けを再開できます。

スポンサーリンク


コメント

タイトルとURLをコピーしました